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2020年08月07日

シトラスリボンプロジェクト

法学部法学科 甲斐 朋香 准教授
若者と政治、地域とアートを結ぶ活動などにも関わってきた。グループ名「ちょびっと19+」は、COVID19をもじったもの。

愛媛らしい柑橘=シトラス色の材料で、ひとの居場所である「地域・家庭・職場(or学校)」を三つの輪で表わす「シトラスリボン」。自由な発想で表現し、身に着けたり、人目に触れる場所に掲示したり、身近な人に手渡したりして、エールを贈り合いたい。

シトラスリボンプロジェクトHP:https://citrus-ribbon.com

 

コロナ禍の今だからこそ、地域のやさしさを愛媛から発信しよう

新型コロナウイルス感染症患者や医療従事者、エッセンシャルワーカーらへの差別を防ごうと、松山の市民グループが「シトラスリボンプロジェクト」の輪を広げている。その原動力となった一人が甲斐朋香准教授。シトラス(柑橘)色のリボンの輪は今や全国へと大きく広がり、たくさんの賛同を得ている。このプロジェクトへの思いをうかがった。

プロジェクト立ち上げのきっかけは?
甲斐 コロナ関連の差別・偏見に胸が痛み、感染者などをあたたかく迎える「空気」をつくれないものか、と。人目を怖れ、感染を隠す人が増えれば対策が遅れますし、心ない振る舞いは地域のイメージダウンに。それで今年4月、市民有志6名(現在9名)が集まって「ちょびっと19+」を結成、地域の中で「安心の目印」を増やしていく活動を始めました。

合言葉は「#ただいま #おかえり #っていいあえるまちに」。素敵な合言葉ですね。
甲斐 当初の目的から視野を拡げ、コロナ禍収束後の社会の在り方をも見据えて、普遍性のあるポジティブなことばを、仲間と一緒に選びました。地域に元来あるやさしさを、じんわりと伝えたいですね。表面化した差別をただ批判するだけでなく、その根底にある不安や孤独にも眼を向け、誰もがより暮らしやすい地域社会へと、現状を少しずつ変えていく必要もあるように思います。

今や全国まで活動の輪が広がりましたね。
甲斐 TVの全国放送をはじめ、県内外のメディアが関心を寄せてくださったおかげでもあります。様々なかたちで賛同・支援してくださった方々の「共感リスト」には、東北から沖縄まで、約200の個人・企業・学校・団体の名が連なっています。県内外から「『愛媛発』の活動がうれしい」「愛媛にゆかりがあるから協力したい」という声がいくつも寄せられ、 郷土愛の強さを実感しました。ご自身や親類縁者が松(商)大だからと応援してくださる方も多いですよ。私の出身地・福岡でも今、学校を軸に活動が拡がり、愛媛との新たなご縁も生まれそうで、楽しみです。

「 愛媛から発信する」ということに、何らかの意義を感じられますか?
甲斐 感じますね。行政の施策を見ても、地方が頑張っているでしょう? 一極集中ではなく、それぞれの地方が新しいコトを起こしていくのがいいと思います。

松大生として、シトラスリボンプロジェクトはどのように関わればいいでしょうか?
甲斐 リボンはあくまでもツール。まずは身近な人、そして地域へと目を向け、リボンを渡すとしたら誰か、どんな言葉を添えればよいかと思い浮かべたら、住みたい社会のイメージが見えてくるかも? そうしたら、自分は何をし、何を学ぶべきか、様々な価値観に触れながら、考え、行動してみましょう。

シトラスリボンプロジェクトの活動の輪

4月15日、松山大学にてソーシャルディスタンスに配慮しつつキックオフミーティング。地元マスメディアの関心も高く、数社が取材に訪れた。各地の企業や役場から様々な支援をいただいた。
左から、西予市で行ったワークショップ(東京組紐の老舗「龍工房」から、
野村シルク博物館の寄贈による最高級生糸を用いた110mの組紐が届く)、伊予水引金封協同組合や伝統工芸士のグループ「美結会」の水引シトラスリボン、松山市の「太陽印刷(株)」が無償で制作・寄贈したポスターが伊予市役所でも掲示された。

 

この記事は松山大学学園報「CREATION」NO.206でご覧いただけます。

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入学広報課
電話
089-926-7140

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