
薬学部医療薬学科 開設10周年
ここが変わる!新しい薬学教育 基礎学習から臨床までワンパッケージ
1.問題基盤型学習(PBL)
目的:問題解決能力の醸成
PBL(Problem Based Learning)とは、課題に含まれる問題点に焦点を当て、学生同士で議論し、その問題解決の手段を見出す学習方法。
講義と試験を受けて科目は修了となるが、実際は患者一人ひとりの様々な要素を考慮した上で最善の方法を導き出す必要がある。それを8人程度のグループで議論し、問題点を探り、現状を分析。不明な点はメンバーで分担して調査を行い、情報共有する。
このプロセスを繰り返すことで、患者の問題点を薬剤師としてどのように解決するか、計画を立てられるようになることが狙い。またグループワークにより、メンバー全員の統一目標達成に及ぼす自分の役割認識と責任感を育成することにもつながる。
2.シミュレーション教育
目的:学んだ知識・技能・態度のアウトプット
安全で効果的な薬物療法ができる薬剤師の育成・輩出を目指し、シミュレーター(患者の異常な症状や、疾患の状態を再現できるロボット)を利用した教育が全国的に広がっている。シミュレーターを用いて、どのようなポイントを確認すれば薬の効果や副作用を確認できるか。また、副作用に対してどのように対応するか(薬の変更や提案)など実践を想定した学びを行う。
3.多職種連携教育(IPE)
目的:医療に関わる多職種の理解と連携する能力の醸成
今日の医療は医師、薬剤師、看護師をはじめ、あらゆる職種が一つのチームとなり、一人の患者に向き合う「チーム医療」が求められている。互いの職種への理解とチームワークが不可欠であることから、松山大学と愛媛大学が連携して、薬学部生、医学部生、看護学部生による合同授業を実施。医療チームとして患者に向き合う際の共通認識や、患者の求める医療を実現するために、各人の役割や専門性をグループワークを通して相互に理解を深める。
4.サービスラーニング
目的:薬剤師の社会的責任を体感
サービスラーニングとは、社会的な活動に参加することを通し、薬剤師へのニーズ、薬剤師の社会的責任を体感するプログラム。
松山大学では、老人介護施設へボランティアに赴き、地域医療サービスに参加する。医療人としての職業観や役割を強く意識することが狙い。
5.海外留学プログラム
目的:視点の変化。新たな気づき、学習意欲の向上
松山大学では、ハワイ大学ヒロ校(アメリカ)と協定を結び、留学生を派遣。ヒロ校薬学部の授業参加や医療現場での短期研修を実施。