「薬学部一日体験入学」を開催

2022年３月12日(土曜日)に「松山大学薬学部一日体験入学」が開催され、県内の19名の高校生が参加した。高校生は科学実験と薬剤師体験をそれぞれ約1時間ずつ、4名の薬学部教員による指導の下、11名の薬学部４、５年次生のサポートを受けながら取り組んだ。

『科学実験』では、有機EL をはじめ、身近な機能性材料として広く使われている“光る分子”の合成実験を行った。この実験は、クロスカップリング反応の一種で、2010年にノーベル化学賞を受賞した「鈴木－宮浦カップリング反応」を利用して、紫外線を当てると光る分子を作り、光り輝き、色調の変化がおこるもの。参加者は、光り輝く様子や色調の変化を熱心に観察していた。
　『薬剤師体験』では、病棟や在宅医療において薬剤師として必要とされるフィジカルアセスメントの技能のうち、一次救命処置の胸骨圧迫（心臓マッサージ）と呼吸音の聴診法についてシミュレーターを用いて行われた。力加減やリズムが大切となる胸骨圧迫を実際に体験した参加者は、人命を救うことがいかに大変かを実感したようだった。また、聴診器で気管や肺での副雑音を聴き、患者の病態の把握についても体験した。高校生は薬学部生のアドバイスを聞きながら、熱心に取り組む様子がみられた。

体験後は、9号館（薬学部棟）内の見学を行い、参加した生徒からは「とても楽しかった」といった声が聞かれ、対面型ならではの体験学習を通じて、具体的な大学生活をイメージする良い機会となった。