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2019年12月23日

薬学部医療薬学科 感染症学研究室

自身で問題を発見し、解決方法を見いだして
地道な研究の先に、何事も克服する力を身につけ
医療現場の最前線で活躍できる薬剤師を目指す

粘り強く取り組む姿勢が薬剤師としての第一歩

風邪や腹痛、インフルエンザなど、私たちの生活に身近な症状も多い感染症。例えば発熱や喉の痛みには一般的に抗生物質が処方されるが、それはなぜ効くのか。感染症学研究室では、病気を引き起こす細菌をターゲットとし、それらに効果のある成分を分析、最終的には新薬の開発も見据えて研究に取り組んでいる。今年度の全体テーマは『病気を起こす細菌を殺す酵素(溶菌酵素)の構造を明らかにし、構造と機能の関係を解明する』。「要するに、人に悪さをする菌を、酵素の力を使ってやっつけるには? という研究です」と、玉井栄治教授がわかりやすく教えてくれた。
 実験研究を中心とした卒論研究は、全体のテーマから個人個人が深めたいことを追究していく。6年次生の山内さんは「実験がうまくいかないこともありましたが、先生にアドバイスをいただきながら考察し、次の実験でより良い結果が得られたときは達成感を得ることができました」と、試行錯誤しながら地道に実験を続けることの大切さを感じているという。それに対して、「実験で思うような成果が出ないことは、決して失敗ではありません」と玉井栄治教授。続けて「ダメなものがダメとわかるのも一つの成果。成功しなかった原因を考え、解決へとつなげていく。医療現場でも『なぜこの患者さんには効かなかったのか』ということを考え、自分なりに調べて解決できる薬剤師になってほしい。原因を究明し、それを克服する能力は、決して諦めず、同じ作業を毎日繰り返していくことで身についていくと考えています。実際の治療では失敗できませんが、研究は何度でも挑戦できますから」と話す。

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