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FOREFRONT マツダイ最前線
2018年01月26日

経済構造を科学的に明らかにし、望ましい政策をデザインする

ゼロ金利下における最適金融政策の研究

私の研究分野はマクロ経済学と金融政策です。マクロ経済学は、国民所得、物価、失業など、経済全体の視点から経済を研究する学問です。なかでも、私が大学院生時代から研究を行っているのは、ゼロ金利下での最適な金融政策の分析です。

伝統的な金融政策では、景気が後退しているときは、政策金利を下げることで投資や消費を刺激して景気を上向かせます。反対に、景気が上昇しすぎている場合は、政策金利を上げることで投資や消費を抑制させ、景気を抑えます。このように、政策金利を誘導することで景気を安定化し、経済厚生上望ましい状態にすることが重要になります。一見、景気は高ければ高いほど良いという印象を受けますが、経済学では理論的に望ましい水準が存在し、景気の浮き沈みが少ない方が経済厚生の損失が少ないと考えられています。

この〝経済厚生の損失〞を少なくするような金融政策を最適金融政策といいます。しかし、2008年の金融危機後、世界的に経済が停滞し、先進各国の政策金利は大きく下げられ、金利のゼロ下限に到達しました。このようなゼロ金利下の最適金融政策について、マクロ経済モデルを構築し、理論的・数量的に分析を行っています。

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