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2020年05月27日

食品・天然物由来の有益な成分を発見し、どのように作用するのかメカニズムを解析する

脳内の炎症や酸化ストレスが認知症を誘発する要因

河内晩柑の果皮に含まれる「オーラプテン」などがグリア細胞の過剰な活性化を抑え、神経細胞がダメージを受けて認知機能が低下するのを防ぐ。

脳内の神経細胞の状態や脳内環境が認知機能を左右します。認知機能に良い影響を及ぼすと考えられている成分に、不飽和脂肪酸の一つであるDHAや、ポリフェノールの一種で強い抗酸化作用や血糖値・血中コレステロール調整作用のあるカテキンなどが知られています。一方で、悪い影響を与える要因として生活習慣病や慢性炎症、老化などがあり、認知機能を健全に維持するためには、脳内環境を健全に保つことが重要になります。
 認知症で多いのは、アルツハイマー型認知症と脳の血管障害でおきる脳梗塞や脳出血によって引き起こされる脳血管性認知症ですが、糖尿病の方はそうでない方と比べると、アルツハイマー型認知症に約1・5倍なりやすく、脳血管性認知症に約2・5倍なりやすいと報告されています。血糖値が高くなることで、脳内における酸化ストレスや炎症反応が生じて脳の神経細胞にダメージを与えることや、老人斑の主要な構成成分であるβアミロイドタンパク質の分解能の低下などもその要因と考えられます。糖尿病以外にも酸化ストレスや炎症の原因はいくつもあり、また糖尿病だけではなく生活習慣病や慢性炎症の予防は認知機能を保つため、脳内の環境を健全な状態に維持・改善するためには重要です。

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