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2017年01月10日

クリエイティブな人材の育成に有効な組織における環境要因を明らかにする

従業員の行動を左右する公平性と人的つながり

これまでの研究を通してわかってきたことは、第一に「組織の公平性」が従業員の行動に大きな影響を及ぼしているということです。人事評価や報酬の仕組みが公平であると感じるメンバーは組織に安定的で長期的な関係を期待でき、職場での協調行動を選択しやすくなります。第二は「人的ネットワーク」の影響で、職場の対人的ネットワークは仕事で助け合う動機や価値を普及する効果をもたらします。 

また社会情勢が大きく変化しているなか、経営者は常に対応しようとしているけれども、従業員が変化を自覚しきれていない状況にあることも伺えます。今日の社会は、よく知識・情報社会と表現されます。こうした社会で求められる人材像は、単に定型的な業務を上手にこなすのではなく、常に新しい発想で仕事に取り組めるクリエイティブな人材です。企業だけでなく働く一人ひとりが社会の変化を受け入れ、対応することが求められているのではないのかと感じています。

2015年8月から1年間、米国のヒューストンにあるライス大学で在外研究の機会をいただきました。そこで実感したのが今日のマネジメントにおけるクリエイティビティの重要さでした。今後はこれまでの研究成果を踏まえ、働く一人ひとりが仕事で有意義な成果を発揮していくための組織のモデルに関する体系的な見解を示していきたいと考えています。

経営学部准教授 博士(経営学)
柴田 好則 SHIBATA Yoshinori

略歴

1982年 秋田県生まれ
2011年 神戸大学大学院経営学研究科博士後期課程修了 博士(経営学)
2011年 松山大学経営学部講師
2013年 松山大学経営学部准教授(現在に至る)
2015~16年 ライス大学(テキサス州・ヒューストン)客員研究員

 

柴田准教授の共著『ケーススタディ 優良・成長企業の人事戦略』(上林 憲雄・三輪 卓己編著、税務経理協会、2015年)、『人的資源管理』(上林 憲雄編著、中央経済社、2015年)

この記事は松山大学学園報「CREATION」NO.192でご覧いただけます。

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