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2018年04月16日

基幹産業である物流の意義を広く社会に伝えていきたい

 研究の連携が課題

物流を研究したものはたくさん出版されていますが、様々な視点からの物流があり、なかなか核心に触れたものに出合えません。これは、実務ではDoor to Door、Point to Pointを構築するため専門家たちが連携し荷主に対応しますが、研究では未だ連携が十分進んでいないためだと考えています。物流は生産、流通と深く関係している、物流自体の内容が広くて深い、日本では物流は基幹産業でありながらあまり認識されていないなど、特定の個人がすべてを導き出すことが難しい分野のため、高度化するに従い研究においても連携が不可欠だと感じています。

分業工程が細分化し、工程がグローバルな最適配置を求める、身近なところでは日本からモノづくりが減少し海外からの輸入が増加することは、物流の重要性がさらに増すことになります。特に、効率的なグローバル・サプライチェーン(貿易を内部化)を構築するための港湾や空港の機能を重視したネットワークの形成には注目しています。

私は20代で物流に出合い、それから約40年間経験と研究を積み重ねてきました。これからも、変わり続ける分業や物流の研究に参加できればと考えています。また、モノづくりが減少し海外からの輸入が増えたとはいえ、日本はまだまだモノづくりの国であるため、それらをどのようにグローバルに効率よく供給するかも考えていかなければなりません。その意味でも、研究者として物流の重要性について常に信号を発し続けていければと思っています。

編著『交通論おもしろゼミナール1~3 交通と物流システム』(成山堂書店、3は2008年発行)


経営学部教授
上羽 博人 UEBA Hiroto

略歴

1983年 愛知学院大学商学部卒業
1985年 クラレプラスチックス退社
1987年 愛知学院大学大学院商学研究科修士課程修了
1991年 日本大学大学院商学研究科博士後期課程修了
1993年 東急エアカーゴ退社
2012年 (独)高齢・障害・求職者雇用支援機構 港湾職業能力開発短期大学校横浜校准教授
2012年 松山大学経営学部教授(現在に至る)

この記事は松山大学学園報「CREATION」NO.197でご覧いただけます。

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