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2025年01月31日

小説家 宇佐美 まことさん

好奇心と想像力から着想を得て創造する物語

今回お話を伺った方
小説家
宇佐美 まことさん
本名:村上 香(むらかみ かおり)さん
1980年3月 人文部社会学科卒

サークルに捧げた大学時代あらゆるものを身に付けた

松山商科大学(現松山大学)に進学した理由は、「どうしてもマンドリンクラブに入りたかったから」と話す村上さん。当時マンドリンといえば、“東の明大、西の商大”といわれていた時代。念願のサークルに入れたことで、村上さんの大学時代は朝から晩まで練習、演奏会、合宿とサークル活動がすべてだったといっても過言ではなく、集中力、人間関係、プロデュース力などを身に付けていった。「音楽は苦手だったのに、高校時代に友人に誘われて高校のマンドリンクラブに入ったことが、大学進学にまでつながるのだから、友人の力はすごい。大学に入ったら出会いと交流が一気に広がり、目がまわるほど楽しかったです」と当時を振り返る。

兼業小説家としてデビュー作品を通して人間を描きたい

卒業後は百貨店で3年間働き、結婚して10年間主婦として子育てに専念。その後は婚家の営む会社で仕事に就き現在に至る。40代から仕事と家事の合間に文章を書き始めた村上さんが、第1回『幽』怪談文学賞で大賞を受賞(2006年)して、小説家「宇佐美まこと」としてデビューしたのは50歳のとき。最初はホラーを書いていたが、その後ミステリー、ファンタジー、社会派、歴史物、人間ドラマと幅を広げていき、2017年には第70回日本推理作家協会賞を受賞。「昔から読書は好きでしたが、小説家になるとは思ってもいませんでした。好奇心が強く、つい想像が広がっていって、それが文章になっていったんです」という村上さん。そして2024年10月31日(木曜日)には『その時鐘は鳴り響く』を発刊。作中に松山大学とマンドリンクラブが登場するという。これからどんな作品を書き続けてくれるのか、次作以降も楽しみだ。

東京・赤羽で起こった殺人事件と松山大学マンドリンクラブの卒業生たちがリンクする、慟哭と郷愁のミステリ。

後輩へのアドバイス

学生生活や就職といった目の前のことだけにとらわれず、長いタームで人生を見てほしい。まわり道も無駄ではない。様々な
経験を積むことが豊かな人生をつくります。勉強できる環境があるときは勉強も大事。社会人になるとそんな環境をつくるのは
難しいから。


この記事は松山大学学園報「CREATION」NO.223でご覧いただけます。

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